雨で仕事が休みだったので、街へ映画を観に行った。
今をときめく漫画界の重鎮・浦沢直樹原作で、日テレと小学館が大々的にキャンペインを張ってアピールするこの夏の話題作「20世紀少年」。
予想に違わず(いや、それ以上に)見事な駄作。
原作を漫画で読んだ人間にとっては、不思議なまでに説得力のない映像のちゃちさと、俳優(特に子ども)の大根っぷりにげんなりさせられること請け合い。
それ以上に問題なのは、ストーリーの展開の仕方があまりにもずさんなこと。
これでは、原作を知らない人が観た場合、話の流れの必然性や登場人物それぞれの人となりや立ち位置が全く解らないのではないか?
原作では、ケンヂはもちろん、オッチョにもヨシツネにもユキジにもキリコにも(それ以外の人物にも適宜)それぞれ、その人が生きる姿をありありと感じさせるエピソードが織り込まれつつ話が進むのだが、それが故「無駄に長い」この話を3部作の映画に仕立て直すのだから、多少あちこちを端折るのは仕方ない。
にしても・・・、例えば神様も万丈目もいきなり現れ、何の説明もなくよく解らない存在のままいつの間にか中心人物群の1人になっている。違和感あり過ぎ。
もっとも浦沢直樹という人自体が「短い射程の中で」綿密に構成を組み上げ、魔法のように読者をリードし作品世界へ引きずり込む名手(1つ1つの話、もしくは1つ1つのシーンという小プロットで読者を魅了する手腕はまさに神業だが、反面それらを大きく括る大プロットの構成力があまりにもお粗末)なので、この「映画」では、それとの対比に於いて余計に、ストーリーの提示の仕方がずさんに感じられてしまう面はあるのだが・・・。
面白かったのは、ヤン坊マー坊。
子ども役も大人役もかなり決まっていた。
配役的には他にも、ドンキーが悪くない。
ユキジもオッチョもさすがに「見栄え」だけはする。
が、それ以外の登場人物については。原作のデザインを意識するあまりに単なる「コスプレ」になってしまっているというのが事実。
いずれにしても、映画としては同好会or余興レベル。
てゆーか、原作がある意味で余りによく出来過ぎてるんだな、これ。